現役理学療法士のホシノです。
いきなりですが、セラピストになったばかりの1年目ってとにかくしんどいですよね。
「疾患のことがよくわからない」
「治療プログラムが合っているかどうかわからない」
「看護師や多職種と上手く連携できない」
などなど、仕事の悩みは絶えません。
今でこそ、後輩の指導係を担当することが増えましたが、僕も1~2年目の頃は失敗ばかりしていました。
そんな時に先輩や上司に怒られて、「俺ってダメなのかな」と思うことも何度もありました。
とはいえ、新人さんに失敗はつきもの。つらいことがあっても、1ミリも自分を責める必要はありません!
この記事でわかること
- 新人さんが心がけておくべきこと
- 新人時代に経験する苦難と対策
今だから言えますが、「そんなに悩まなくてもOK!」と新人さんには強く言いたいです。
ただし、「理学療法士」「作業療法士」といった責任やプレッシャーを感じて、自分で自分の首を絞めてしまう人は少なくありません。
そんな新人さんに、ぜひ知ってほしい心構えを今回紹介します。
「リハビリの仕事がもうつらい…」と感じたら、まずは深呼吸。
そして新人さんが感じるつらさをまず知って、気持ちを切り替えていきましょう。
新人理学療法士が抱えやすい悩みとは

新人さんから相談を受けていると、どの悩みも似たり寄ったりしてもの。
つまり「自分が悩んでいること」は、他の人も悩んで苦しんでいることが多いです。
まずは新人時代に抱えやすいしんどさを把握しましょう。
大きく3つの悩みがあると感じています。
悩み1.わからないことが多すぎる
疾患の基本的な知識はもちろんのこと
- この検査はなぜするのか
- どういった検査内容なのか
- この人の問題点はなにか
- 効果的なリハをするにはどうすればいいのか
とわからないことに、直面することはたくさんあります。
僕が新人の時に、特に悩んだことはADLの上げ方でした。
「この人、トイレ歩行フリーで大丈夫かな?転倒リスクはゼロではないけど、短距離なら大丈夫かな…。でも転んだらどうしよう…」と患者さんのADLを上げる時に、常に不安が付きまとっていました。
悩み2.出来ないことが多すぎる
理学療法士、作業療法士だからといって、新人さんはまだまだ出来ないことがたくさんあります。
評価だって不十分になることも多いし、先輩から「短期目標どう考えているの?」と突っ込まれて、答えられないこともあるかもしれません。
でも、最近まで学生だったんです。
出来ないことや抜けがあっても、仕方ありません!

僕は他職種との連携がわからずに苦労しました…。
病棟での生活を看護師さんに確認すればいいのに、聞くタイミングがわからずに、時間がかかってしまうことも何度もありました。
悩み3.落ち込みやすい、自信をなくしがち
先輩から怒られて、ささいなことで落ち込んだりすることは多いです。
そもそも学生の時って、誰かにキツいことを言われることって、あんまりないんですよね(実習は別ですが)。しかし、仕事を始めて社会の荒波へ。
右も左もわからずに、波に飲み込まながら仕事をしていると

セラピスト向いていないかもしれない…
と悩むことは、よくあることです。
特に先輩や上司、人間関係の悩みはかなり多く、新人さんに限らず、誰しも1度は苦しみます。
中には体育会系のパワハラタイプな先輩もいるので、そんな先輩とは、関わり方に注意です。
PT7年目になって今だから言えること

続いて、PT7年目になって今だからこそ、言えることをお話します。
1.怒られても自分を責めすぎないで
インシデントを起こしてへこむこともあるでしょう。
歩行練習やトランスファーした時に、誤って点滴抜去して、怒られた人もいるかもしれません。とはいえ、なにか失敗したからといって、自分を責めすぎるのは禁物。
そもそも新人PT、新人OTは、知識も少ないし、スキルだってありません。
「どんな時、どんなところに注意を払えばいいのか」というような、学校では教えてくれない「セラピストの臨床力」もまだまだ不十分です。
だからこそ、技術不足で、移乗や背上げの介助で、自分の腰を痛めてしまう人が多いのではないでしょうか。
怒られることがあっても、「だって俺新人だし!」くらいの気持ちで、時には受け流すことは大切です。

「なんで失敗ばかりしちゃうんだろ」と自分を責めすぎのは禁物ですよ!
2.一番しんどいのはPTOT1年目!
上記でもお話したように、僕はPT7年目になります。
「今まで一番大変だった時期は?」と聞かれたら、ぶっちぎりで1年目です。
いや、たぶん、他のセラピストに「いつが大変でしたか?」と聞けば、1年目と答える人は多いはず。国家試験に合格して、免許を得たからといって、すぐに職場で活躍できるようにはなりません。
わからないことに苦しみ、責任に押しつぶされ、プレッシャーにもがく。
そんな苦難の連続が1年目です。
でも、1年目をなんとか乗り越えられれば、あなたのセラピストとしての力は、グッと成長しているはず。
2年目から3年目、3年目から4年目の1年間より1年目の1年間は圧倒的に成長するスピードが早く、吸収できる量も違います。

悩めば悩んだ分だけ、成長できると思います
3.つらい時は同期に相談しよう
一人で悩むことより、大変なことはありません。
時には同期とグチりあったり、「最近仕事しんどくてさ~w」と言うことはめちゃ大切です。
それに自分がつらい時、周りの同期も同じように悩んでいることはよくあること。
しんどい時こそ、周りに相談しましょう。
PTになって数年経ち、これまでに転職もしましたが、新人時代の同期とは今でも交流があります。
そんな同期は、良き仲間であり、今でも大切な相談相手です。
新人PTOTが心がけておくべき3つのこと

最後に、新人さんに特に意識してほしいことをご紹介します。
心がけ1.わからないことは、「わからない」と発信しよう
- 担当患者の問題点
- リハビリの進め方
- 病気に関すること、検査のこと
なんでもいいですが、わからないことは、素直に「わからない」と発信しましょう。わからないことを「わからない」と言えるのは、新人さんの特権です。
新人さんは出来なくて当たり前。
何度も言いますが、新人さんはわからなくても、仕方ないんです。
反対によくわからずリハを進めていて、問題が大ごとになった時に相談されると、先輩は困ってしまいます。
時には、取り返しのつかない問題に発展していることもあります。
たとえば、僕の職場では、TKAのクリティカルパスがあって「2週間で膝を120度、屈曲させること」を一つのゴールにしていました。
しかし、2週間経っても、膝が曲がらず、2週間経ってから「膝が曲がりません…」と相談されて困ったことがあります。

報告、連絡、相談が大切と言いますが、どれも早め早めの「報連相」はとても大切ですよ!
心がけ2.毎日すこしでいいから勉強しよう
一日ちょっとでいいので、勉強する習慣を身につけましょう。
人によっては、
「毎日10ページ教科書を読み進める!」
「毎日論文を1つ読む!」
と高い目標を持つ人がいますが、大切なことは続けることです。挫折してしまっては、意味がありません。
教科書1ページでもいいんです。
友達との会話で、「こんなリハがあるんだ!」と発見があってそれを吸収してもいいです。
ほんのすこしでいいので、仕事で抱える「疑問点」を解消していきましょう。
新人時代で良くないのは、わからないことをそのまま放置しておくこと。
後々になって、わからないことを一度に全て解決しようとすると、パンクしてしまうので、疑問をちょっとずつ解決することがコツです。
僕も新人時代には、先輩から、
「わからない単語があったら小まめに調べてね。『PCA』とか『AVR』とかの略語ってどういう意味なんだろ?って疑問を持ってね」と何度も言われました。
略語の意味や、病気の概要なら、スマホでパパっと見つけらます。

一日5分10分の積み重ねが、一年後には大きな力になりますよ!
心がけ3.誰かと一緒に悩もう
自分で一人で悩んでいると、いつか絶対に病む時期があります。
- 仕事がつらい
- モチベーションが保てない
- リハビリが楽しくない
せっかくPTOTになったのに、こんな悩みを持ってしまうは、同じセラピストとしても悲しいです。時には友達に相談したり、先輩に相談して、誰かと一緒に悩みましょう。
「上司の○○さん、言い方きついよねwもうすこし優しく言えないのかねw」みたいに上司のグチを言っても良いと思います 笑
リハビリ業界に限らず、一人で悩みを抱えすぎて、一年年目で病んでしまう人、うつ病になってしまう人は、珍しいことではありません。
そんな時に「悩みを共有できる人」「一緒に頑張れる人」がいると、だいぶ気持ちに安心感があります。
同期やリハビリ科に限らず、他職種でも良いと思いますよ~!

僕はよく、同期の薬剤科の友達に悩みを相談していました。
他のコメディカルから見ると、リハビリ科はたまに異常に見えるとか。新鮮な意見がもらえることも多いので、オススメです。
まとめ:新人さんは「一人で頑張りすぎないこと」が大切
新人さんほど
「セラピストになったから、頑張らないと!」
「早く活躍できるように、もっと努力しなきゃ」
と責任感を感じる人が多いように感じます。
実際、僕も1年目の時は、常に責任感に追われていました。しかし、仕事との関わり方、接し方を誤ると、自分を追い詰めるだけになってしまいます。
そして仕事がつらく感じて、1年経つ頃にはリハビリが嫌いになっている…。そんな後輩も見てきました。
ずっと一人で悩んでいると、気持ちに余裕がなくなり、生活が荒れてしまうこともよくあります。
そうならないためにも、自分一人で解決するのは禁物。時には誰かに助けてもらいながら、仕事と付き合っていくことが大切です。
時には誰かに助けてもらいながら、仕事と付き合っていくことが大切です。
ぜひ同期や先輩に相談しながら、つらい新人時代を乗り越えましょう。
「次に働く場所は、人間関係が良くて、楽しくリハビリできるところがいいな」
「サービス残業はなくて、プライベートをもっと充実させたい!」
と考えるなら、大手の転職サポートサービスをオススメします。
なぜならハローワークや求人誌、有名ではない転職サイトだと、圧倒的に求人情報の量で劣るからです。
くわえて職場の裏側の情報にも詳しいサポーターもいるので、ブラック病院を回避できる可能性が高いです。
こちらのわかがまな条件を通しやすくて、給与交渉もしてくれるので、「自分の意見を強く言うのが苦手…」という方は活用しましょう。
それに転職にした方の成功談、失敗談も事前にわかります。
「転職したけど後悔した…」と失敗しないように、職場探しは情報を集めることがなにより大切です。
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