こんにちは!理学療法士をして7年目、現役PTのホシノといいます。
医療職に憧れる学生さんや、進路に悩む高校生であれば、「理学療法士ってどんな仕事なの?」と疑問に持つ人もいるでしょう。
実際、僕も高校生の時は、PTに対して「リハビリをするお兄さん」という漠然としたイメージを持っていました。
養成校に通っている時も「どんなことが楽しいんだろう?」とよく考えたものです。
そこで今回は、PTになって7年目になった僕が、今まで感じてきたやりがいをご紹介します。
参考までに、僕は総合病院の急性期、回復期で4年勤めて、今では訪問分野(訪問看護ステーション)で働いています。
この記事でわかること
- 理学療法士になって感じること
- リハビリ職のやりがい
内容としては、「PTに興味を持つ学生さん」「リハビリ職に興味のある方」に向けて書いています。
ただし、PTになった後に「やりがいが持てない…なんか楽しくない…」といった方も対象にしています。
特にPT1~2年目は、自分の仕事にやりがいを持てないことも多いでしょう。
仕事に充実感が持てないPT、モチベーションが保てない1年目の方はぜひ参考にどうぞ!
理学療法士になって良かったこと
理学療法士になって「この仕事をして良かったな~」と思う時は以下の3点です。
- 患者さんが自宅に帰れた時
- 患者さんに感謝された時
- 自分では経験できない話を聞けた時
それぞれ解説していきます。
やりがい1.患者さんが自宅に帰れた時

病院に入院してきた時
「この人、もう家に帰れないかも…」と思った患者さんが検査や手術、長い入院生活を過ごして、自宅への退院が決定。
そんな時に理学療法士としては大きなやりがいを感じます。
病院で過ごす患者さんにとって、最終的なゴールは自宅に帰ることです。
なんらかの事情で施設に帰る患者さんもいますが、ケガをした人、手術をした人はひとまず自宅復帰を目標することが多いです。
さて、患者さんの中には「自宅に帰れるかどうか微妙…」という人もいるんです。
- 心臓の手術で、入院が長引いてしまう人
- 死が迫っていて、自宅に戻るのは現実的ではない人
- 脳卒中で障害が残ってしまった人
そんな人ほど、
「自宅に帰りたいけど帰れない」
「入院が長引いて家に帰るのはかなり先」
ということがあります。
理学療法士としては、歩行練習や基本動作訓練(立ったり、起き上がったり)などを行ってフォローしていくのですが、体調の関係でリハビリが進まないことも少なくありません。
時には順調に過ごしていた患者さんが急変。緊急手術になるということもあります。
紆余曲折の入院生活を送りながら、最終的に帰りたかった自宅への退院が決まった時は、とても嬉しくなるものです。
もちろん一番嬉しいのは、患者さんであり、そのご家族。
その喜びを一緒に共有できるというのは理学療法士としての醍醐味ですよ。入院生活が長引いた患者さんほど、思い入れが強くなります。

1年近く入院していた担当患者さんが、退院が決まった時は、泣いて喜びました。
やりがい2.患者さんに感謝された時

患者さんが無事退院できた時も嬉しいのですが、同じくらい嬉しいのが「感謝されること」です。
「ホシノさんのおかげでここまでこれたよ」
「今までお世話になったね、ありがとうね」
なんて言われると、クッッソ嬉しいです…!それだけでご飯のおかわりできますよ。
もちろん感謝されたくて、仕事をしているわけではありません。
しかし病院で働いたり、医療職をしていると、お礼を言われることが多々あります。工場で部品製造をしている友達に話を聞くと、怒られることはあっても、感謝されることはないのだとか…。
ただしお礼を言われることが、キツイ時もあります。
リハビリをしていると、
「もっとこの患者さんの歩行能力上げれるんだけどな~」
「今よりもっと、バランス能力良くできそうだけどな~」
と思うことがあります。
そんな時に、心優しい患者さんからお礼を言われると、グサッときます。
「本当はもっと能力上げれそうなんだけど、自分の力不足でごめんね…」と心の中で謝ることは、1年目のPTは何度も経験するのではないでしょうか。
自分の知識不足、技術のなさを反省しながら、勉強していくのが理学療法士ですよ。
やりがい3.自分では経験できない話を聞けた時

自分では経験できないこと、体験できない話を聞けた時は、かなり楽しいです…ッッ!
リハビリをしていく中で、コミュニケーション作りは必須です。
その中で、患者さんの昔話を聞くことがありますが、もうタメになりすぎて、リハどころじゃない…ということは日常茶飯事ですね。
たとえば戦争体験談。戦争といえば、僕にとっては本とテレビの世界でしかありません。
しかし戦争をリアルに経験してきた先輩方の話は、学ぶべきことが多すぎます。
「戦争で兄弟はみんな亡くなった、私の命は兄弟に生かされているんだよ」
「戦後に物がなくて、餓えを凌ぐのが必死だった」
「今はなんでもあって、とにかく幸せ。生きているだけで幸せなんだよ」
そんな貴重な話を聞けるのは、理学療法士の特権ではないでしょうか。
自分の年齢よりも倍以上生きている方から、「話を聞ける」というのは、普段なかなか経験できません。
他にも「会社設立してから廃業になった話」や「仕事で世界1周した話」など、いろいろな方と出会い、理学療法士として関わることができました。
リハビリの世界では、よく「患者さんは最高の教科書」という話を聞きますが、まさにこれを実感します。
理学療法士イチバンのやりがいは「長い時間」を過ごせること。

患者さんから感謝されることや、貴重な体験談を聞けることは、他の仕事でもできます。医者はもちろんのこと、看護師、介護士、相談員の方でも経験できるでしょう。
「じゃあ、理学療法士の一番のやりがいって?」
「他の仕事と比べると、どんなことが得られるの?」
と聞かれたら、理学療法士最大の魅力は、患者さんと長い時間を過ごせることこれに尽きると思います。
というのも、病院で働いてわかったのが、リハビリ職以上に患者さんと長い時間過ごす人ってまずいないんですよね。
医師であれば、定期的な回診でも、患者さんと接する時間は2~5分程度。
外来受診の「3分間診察」も問題になっていますし、お医者さんは時間がとにかくありません。
看護師はというと、vital signの計測から、投薬の確認、保清やケアなど業務量は膨大です。
働いている病院にもよりますが、「緊入をとったどー!」といって病棟がバタバタすることも少なくありません。*緊入-緊急入院の患者さん
理学療法士はというと、1人あたり1日20~40分はリハビリとして接する時間があります。
さらにリハビリの必要性が高い人によっては、午前1時間、午後1時間、1日2時間も関わることがあるのです。
そのため深い信頼関係を築きやすいのが、リハビリ最大魅力ではないでしょうか。
患者さんが抱えている根強い悩みや、医者やナースに言えない相談なども受けることもあります。
「歩行能力を上げる」「バランス機能を上げて転ばないようにする」といったことも、リハビリの仕事内容です。
しかし長い時間を過ごすことで、入院の生活の悩みや、退院後の不安を聞くことも、PTの大切な仕事。
関係を作った後で「○○さんにリハビリやってもらえて良かったよ」と言われると、感慨深いものがありますね。

外科医や看護師がテーマのドラマって多いですよね
でも理学療法士も患者さんと長い時間を過ごすため、ドラマチックなことが結構あります。誰かリハビリを題材にしたドラマを本気で作ってほしいです…
まとめ:理学療法士はやりがいの多い仕事です
理学療法士含む、リハビリ職はやりがいの多い仕事です。
まとめると以下になります。
まとめ
- 患者さんが自宅に帰れた時には最高に嬉しい
- 患者さんに感謝された時はテンション上がる
- 人生の先輩として、患者さんから学べることは多い
- 貴重な体験談を聞けることは、リハビリ職の醍醐味
- 病院の中で、リハビリ職以上に患者さんと関わりが持てる仕事はない
理学療法士はやりがいもありますし、魅力的な仕事ですよ。
PTに夢見る学生さんは、ぜひ夢に突き進んでくださいね!
そして「リハビリ職ってなんか大変…」と思っている1年目の方は、一度踏みとどまってみるのもアリです。
実際に働いてみると、書類関係の雑務や、症例発表の準備など大変なこともあります。
だけど自分の視野を広げ、人生について思い深めることができることも、PTの特権です。
病院や職場によっては、合う・合わないがあります。
「なんか違う…」と感じたら転職を検討してみることも重要ですよ。ぜひ他の病院に移ることや、転職にチャレンジして充実した生活を手に入れましょう。
「次に働く場所は、人間関係が良くて、楽しくリハビリできるところがいいな」
「サービス残業はなくて、プライベートをもっと充実させたい!」
と考えるなら、大手の転職サポートサービスをオススメします。
なぜならハローワークや求人誌、有名ではない転職サイトだと、圧倒的に求人情報の量で劣るからです。
くわえて職場の裏側の情報にも詳しいサポーターもいるので、ブラック病院を回避できる可能性が高いです。
こちらのわかがまな条件を通しやすくて、給与交渉もしてくれるので、「自分の意見を強く言うのが苦手…」という方は活用しましょう。
それに転職にした方の成功談、失敗談も事前にわかります。
「転職したけど後悔した…」と失敗しないように、職場探しは情報を集めることがなにより大切です。
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