この記事はこんな人に向けて書いています。

こんにちは、理学療法士7年目のホシノといいます。
突然ですが、「訪問リハビリの1日の流れってどんな感じなの?」と疑問を持ったことはありませんか?
病院のリハビリと比べて、イメージがつきにくい訪問分野。
なんとなく「自転車で移動するんだろうな~」という想像はできますが、1日何件回って、どんな風に仕事をしていくのか、予想がつかないものです。
そこで今回は、訪問リハビリの1日のスケジュールを紹介します。
この記事でわかること
- 訪問リハビリの流れ
- 1日の訪問件数とインセンティブの関係
- 訪問をしていない時の仕事の裏側
参考までに、僕は訪問リハビリを始めて3年目になります。
総合病院(急性期)で4年勤めた後、現在は訪問看護ステーションで3年目。
職場は看護師10人、リハビリスタッフ10人と、規模の小さな職場ですが、のびのび仕事をしています。
事務所によっては、1日の流れや動き方は異なります。
しかし
「訪問リハビリってこんな風に働くのか!」
とイメージがつくと、訪問分野についてより理解がしやすくなると思います。
訪問リハビリに興味がある!という人はぜひ参考にしてくださいね!
【1日の流れ】訪問リハビリのスケジュールは余裕あり
まず訪問リハビリの1日の流れを紹介します。
僕の職場(訪問看護ステーション)の例であり、クリニックや施設からの訪問は、動き方も変わると思います。
参考程度にとらえて頂ければ幸いです。
*以下、利用者さんの情報については、多少フェイクを入れています。
8:50 出勤
僕の職場は9:00~18:00が就業時間です。
朝、9時まで出勤すればOKで、8:50くらいに到着するように家を出ています。

ミーティングを行う事業所もありますが、僕の職場ではミーティングはやりません。
というのも、パートさんも多く働いており、パートさんの場合、就業時間が違うため(8:30-15:30など)
そのため、職場内のLINEを使って、ミーティングや情報共有をすることがほとんど。
一人一台ipadが支給され、ipad上でミーティングをしたり、カルテ記録、情報共有をしています。
9:15- 午前の訪問開始
この日(月曜日)は、9:15-から1件目が始まりました。
午前中2件の訪問であり、
1件目 9:15-9:55(40分間)
- 褥瘡後の廃用症候群の方
- 80代
- 玄関での靴の着脱動作の練習がメイン
2件目 10:30-11:30(60分間)
- パーキンソン病の方
- 70代
- ベッド周囲の動作練習や、自主トレ―ニングの指導がメイン
と、こんな感じの訪問です。
移動はバイク移動がメインですが、近場の方は自転車。
事務所から近い場合は、徒歩で移動することもあります。
遠方の利用者さんであれば、車で移動することも多いです。
ペーパードライバーなので、車移動は毎回緊張します 汗


12:00 お昼休憩
午前中、最後の訪問が終われば、休憩です。
この日は、午前ラストの方が11:30に終わり、午後最初の方が、13:20からです。
11:30~13:20が休憩という感じですね。
事務所に戻って記録作業することもありますが、忙しくて事務所に戻れないこともあります。


13:20- 午後の訪問開始
13:20から訪問がはじまり
3件目 13:20-14:00(40分)
- 圧迫骨折の方
- 70代
- トイレ動作やADL練習がメイン
4件目 14:20-15:00(40分)
- 脳梗塞後遺症の方
- 70代
- 自宅内で歩行練習、拘縮予防のROMexがメイン
5件目 15:20-16:20(60分)
- パーキンソン病の方
- 70代
- 自主トレーニング、転倒予防のためのADL練習がメイン
と3件続きました。
5件の方が終われば、この日の訪問は終了になります。


16:20- 記録
訪問が終われば、事務所に戻って記録作業です。
カルテの記録と合わせて、情報共有も行っていきます。
- 利用者さんに変化はなかったのか
- 他スタッフの担当利用者さんは、どうだったのか
- リハビリや看護で、なにか困っていることはないか
などを中心に看護師さんや、他のリハビリスタッフと話していきます。


訪問リハビリと病院でのリハビリの大きな違い3点
僕は総合病院(急性期)で4年間働いた後、訪問分野に移りました。
やっていることは同じ「リハビリ」
でも働き方に大きな違いがあります。病院との働き方で、特に違いを感じることは、以下の3点。
- 時間に余裕ができる
- 気持ちに余裕ができる
- インセンティブ制度がある
それぞれ解説していきます。
違い1.時間に余裕ができる
訪問リハビリに転職して、まず思ったことが
- 時間に余裕が持てる
ということでした。
病院時代は、単位に追われ、時間に追われ、気づいたら1日が終わっていた…という日も少なくありませんでした。
特に急性期であれば1単位を刻み、1日10人以上も担当することもザラにあります。
しかし、訪問リハビリであれば、単位に追われることもありません。


1人の患者さんと向き合いながら、時間にも余裕があるので精神的にゆとりを持つことができます。
1日4~6件を訪問することが多いですが、5,6件ならまだまだ余裕があります。
7件以上はちょっとしんどいかも…という具合ですね。
また直行直帰OKの訪問看護ステーションもあります
朝、事務所に寄らず、そのまま直接利用者さんのお家に訪問。
帰りは、事務所に戻らず、そのまま自宅に直帰する。
こんなケースもあります。


直行直帰はさらに時間にゆとりが生まれます。
いつもよりちょっと家を出る時間を遅くしたり、帰りにスーパーに寄って帰ることも。
本当は業務時間内ですが、暗黙の了解みたいなところも多いです。

違い2.気持ちに余裕ができる
訪問リハビリの1日のスケジュールで、大きく費やす時間はなにか。
リハビリの介入時間だけではなく、
- 移動時間
も大部分を占めます。この移動時間が、僕は好きです。
移動中には
「さっきの利用者さん、こんなところが問題だったな~」
「次の方は、歩行練習中心にやってみよう」
など、頭の整理をする時間に使えます。
気分転換にラジオや音楽を聴いて移動することも多いです。
音楽を聞きながら移動すると、気分がスッキリしますね。


違い3.インセンティブ制度がある
職場によっては、インセンティブ制度を導入してます。
インセンティブ制度とは、ざっくり言うと歩合制のこと。
月100件以上訪問したら、それ以降は1件につきプラス2000円支給します
といった出来高制を導入している職場もあるほど。
頑張りに応じて給料がアップするので、モチベーションも保ちやすいですよね。

と聞かれることがありますが、
目安としては、
- 月80時間以上の訪問
を基準に、インセンティブ制度を導入している事務所が多いです。

この「月80時間の訪問」は、1週間で20時間。1日で4時間ほどの訪問になります。
1日4時間の訪問は、だいたい4~6件の訪問件数になります。

インセンティブ制度は、決してハードルが高くありません。
またインセンティブ制度を使って、月35~40万稼ぐセラピストも少なくありません。
「旅行が好きだから、たくさん貯金したい…」
「結婚資金のためにお金が必要…」
そんな方には、インセンティブ制度をぜひ活用しましょう!
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訪問リハビリの空き時間は何して過ごす?
訪問リハビリでは、突然空き時間ができることがあります。
たとえば
「利用者さんが熱発し、体調不良になって、キャンセルになった」
「急遽、ショートステイを利用することになった」
といったことがあります。
では、空き時間になにをするのか?
僕の職場では
- 記録(カルテ作業や書類作り)
- 挨拶周り
が多いです。
挨拶周りとは、別の事業所との情報共有になります。
訪問看護ステーションは、月に1回、主治医のDrや、担当ケアマネ―ジャーに向けて、計画書、報告書を作成して郵送します。
しかし空き時間ができた時には手渡しで持っていくことも多い(特にケアマネさんへ)
というのも、訪問サービスは、ケアマネージャーが作るケアプランが中心となり、訪問リハビリが始まります。
質の良い訪問サービスを提供するためには、他の事務所との連携が欠かせません。
とはいえ、普通に働いていると、他事業所のケアマネさんと直接会うことはかなり少ない。電話でのやりとりが中心となます。
そのため書類を渡すついに、直接挨拶に行くことで、顔を合わせた情報共有をすることがあります。

あと、ケアマネさんと仲良くなることで、新規の利用者さんがもらいやすくなります。
時々、新規の方で困っている人いませんか?僕たち対応しますよ、と営業みたいなこともします 笑
新規の方が貰えれば、担当件数も増えてインセンティブにも繋がります。
既存の利用者さんの訪問サービスの向上にも繋がるので、対面でのコミュニケーションは、かなり重要!
まとめ:訪問リハビリは単位に追われず仕事ができる分野
訪問リハビリは、病院と比べて自由度の高い分野だと思います。
リハビリ内容も、よくある歩行練習もすれば、自宅でしか行えないことが中心となることも。

くわえて、病院のように「1日○○単位」とノルマを設けていない事務所もあります。
気持ちも時間も、余裕が持てるようなったので、今はかなりのびのび働いています。
もちろん他の事務所との連携が難しかったり、訪問中の事故の心配など、難しいことも多い。
だけど僕は病院から訪問分野に移って良かったな、と本当によく感じます。
なにより訪問分野でしか得られないやりがいもたくさんあります。
担当利用者さんが亡くなった時に、線香をあげられたことは、訪問リハビリ続けてきて良かったな、と心から思いました。
こちらで詳しく解説しています
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【やりがいとは】訪問リハビリの楽しさとしんどさを7年目PTが解説
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