[st-kaiwa-2442]理学療法士になって1年目だけど、もうしんどい…辞めようかな…。でも3年は働いたほうが良いって聞くし…。[/st-kaiwa-2442]
理学療法士に憧れてPTになったものの、「理想と現実が大きく違う!」 ということはよくあります。
- 「サービス残業ばかりでしんどすぎる…」
- 「業務終わりに勉強会?もう帰りたい…」
- 「症例発表が怖い…先輩のあたりがきつい…」
こんな悩みを誰しも抱えるでしょう。
理学療法士1年目はまさに苦行の1年間。
臨床実習の次にしんどい期間が、PT1年目ではないでしょうか。
とはいえ学生時代に、理学療法士の仕事に夢見ることは少なくありません。
僕も高校生の時に、部活中のバドミントンで受傷。それで実際にリハビリを受けて、PTに憧れました。
当時は、理学療法士の仕事に対して
「なんかカッコいい!俺も人のために役に立ちたい!」
「資格職ってあると食いっぱぐれがなさそう!」
そんな期待を持っていました
医療系の4年生の大学を通い、地獄の8週間の実習を乗り越え、国試になんとか合格。
いざ臨床で働いてるみると、理想と現実の大きな違いにがっかりしました。
たとえば、
①給料の低さ
同じ医療職であるナースと比べてと低い給料。
②病院内での地位の低さ
→医者やナースと比べると「本当にPTって必要なのかな」というような、職場内のPTのポジション。
③一生続く勉強
→「患者さんのために」「利用者さんのために」と言われて、無限に続く勉強。
④無茶難題を言う職場の先輩
→すこしのミスでも執拗に怒る先輩PTとOT。
などなど実際に仕事をしてみると、リアルと夢のギャップの差を感じます。
特に僕の場合は、
- 昇給額と給料の圧倒的な低さ
- 職場での人間関係
- 長時間なサービス残業
の3点がつらくて、1年目は辞めることしか考えていませんでした。
当時は約500床の総合病院に務めていましたが、4年目で退職。
しかし今振りかえると、退職はもっと早めに行っても良かったと感じます。
[st-kaiwa-2451]でも1年半で退職って早くない?[/st-kaiwa-2451]
[st-kaiwa-2451]3年間は務めたほうがいいんじゃないの?[/st-kaiwa-2451]
[st-kaiwa-2451]働いて半年で辞めたいけど、次の仕事が見つからなさそう…[/st-kaiwa-2451]
と思っていませんか?
大丈夫です。
なぜなら世間で言われる「社会人の常識」は、医療業界では当てはまらないことがよくあるからです。
もしあなたが1年目で悩んでいて、なにも行動しないならずっと悩んでいるだけ。
職場の悩みを解決したいなら、まずは行動することが大切ですよ。
理学療法士1年目でつらくなったら仕事を早めにやめるべき理由。
新社会人になると、一度はこんな話を耳にします。
「社会人になったら、3年間は同じ職場に務めるべき」
という暗黙のルールがあります。
とはいえ理学療法士やコメディカル職に限っては、この3年間理論は通用しません。
理由1、職場で悩んでいるPTが良いリハは提供できない。
僕がPT1年目で一番悩んだことは、「職場での人間関係」です。
比較的大きい病院に勤めていたこともあり、100人以上のリハビリスタッフが在籍していました。
時には、業務終わりに「教育指導」と称して、執拗までにネチネチ指導(?)する先輩に捕まえられることも…。
「今日、○○さんにやってた訓練なに?あれ意味あるの?」
「あの患者さん、本当に家帰れるの?評価したの?」
「いつまで経っても全然評価できないね、学生からやり直したら?」
と、ボロクソに言われることもしばしば。
メンタルが落ち続けたのは言うまでもなく、うつ病になるほど悩んでいた時期もありました。
というのも理学療法士の世界は、体育会系の人間が多いです。
平気でパワハラやモラハラが横行する世界で、実習指導でも問題になるケースがあります。
理学療法士協会でも「実習生や後輩へのきつい指導は控えましょう」というアナウンスがよくされています。
しかし昔ながらの頭の硬いPTは、聞く耳をもたずに暴言を言うセラピストがいます。
ですからそんなスタッフがいる職場で「患者さんを良くしよう!頑張ろう!」と思っても、ムダになってしまうことも多いです。
たとえばあなたが患者さんであったら、メンタルボロボロのPTにリハをして欲しいと思いますか?
普通はNOですね。
入院生活でストレスが溜まる上に、病気や体のことが心配でたまらない…。
そんな患者さんの気持ちやメンタル、今後について評価しながら、リハビリを提供するのは非常に難しいです。
そして中途半端にリハビリを提供したことで、患者さんからクレームがくるきっかけにもなります。
なによりいい加減なリハビリは、患者さんにとって失礼極まりないですよ。
理由2、1年目から仕事を辞めたくなることは、自然なこと。
PTの離職率は高く、厚生労働省資料でも報告されています。
(参考:http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000120210_4.pdf)
上記は理学療法士の1年間での離職率(パーセンテージ)を報告したものになります。
1年間での平均離職率は、急性期や回復期といった医療分野では約10%、介護分野では約19%です。
訪問リハビリ領域では、約38%とかなり高い離職率を誇っています。
上記のデータからもわかるように、実は入職して1年の間で辞めてしまう人は意外と多いのです。
しかし上記の数字は「実際に辞めた人数」です。
「もう辞めようかな…」
「他の職場に移ろうと思っているんだけど…」
と悩んでいる人は上記のデータ以上に多いのです。
それに1年目から「もう辞めよう…」と思うのは、あなたのせいではありませんよ。
1年目のうちから「辞めたい…」と思うような職場は、離職率も高く、不満も溜まりやすい職場がほとんど。
1年目なのに業務量が多すぎる、給料が安すぎる、風通しが悪すぎる…などなど、不満を抱えたまま我慢していることが多いですよ。
そのため、あなたがPT1年目で「仕事を辞めたい…」と思っているなら、周りの人も同じことを思っている可能性も高いです。
ちなみに僕が1年目の時に「もう辞めよう…」と本気で強く感じた時は、処理しきれない仕事量を抱えた時でした。
カンファレンスの準備や、回診資料のチェック、議事録の作成など雑務業務は全て1年目。
それなのに「家帰ってもっと勉強しろ」「もっと論文見ろ」だの、かなり言いたい放題言われていました。
1日のサービス残業は平均4~5時間くらいで、17時定時なのに、22~23時帰宅もよくありました。
この時間をもっと活用できたのでは、と振り返ると後悔が残りますね…。
理由3、理学療法士の資格は再就職がしやすい。
理学療法士は「国家資格」であり、再就職がしやすいという大きなメリットがあります。
そのため、仕事のやりがいや、資格の安定性に惹かれて、20代後半~30歳をすぎてPTになる人も珍しくありません。
最近では、
「理学療法士の数が多すぎて、もうすぐ飽和状態となる」
「今後、国の医療費の影響を受けて、PTがリストラされる未来がやってくる」
というような暗い話も聞きます。
たしかに年々病院の数は減ってきています。
しかし老人ホームや訪問リハビリといった、介護分野でのニーズや、在宅での求人数は年々増加傾向です。
そのため「病院でのリハビリ」という仕事で括らなければ、PTとして働ける場所は今後も増加していきます。
(参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/23-22.htmll)
上記は、老人ホームや介護施設など施設数の増減を報告したデータになります。
2016年度のデータになりますが、ここ数年をみると介護施設の数が上昇していることがわかります。
今後も介護施設や訪問リハビリでの職場の増加は続くとも言われています。
ですから今すぐあなたが仕事を辞めても、人手不足であなたの力を借りたいという施設はたくさんありますよ。
また訪問看護ステーションのような在宅での給料は、病院や他の施設と比べても、給料が割高になります。
僕も病院を経験してから、在宅分野に転職しましたが、かなり給料はアップしました。
病院務めの時は、手取りで20万円ほどでしたが、訪問看護ステーションに移ってからは、手取りが32万まで上がりました。
ボーナス含めると年収140万円ほど上がった計算になります。
ですから、
「一人暮らしなんだけど生活費がカツカツ…」
「奨学金の返済で自由に使えるお金が全然ない…」
と悩んでいるなら、訪問リハビリ分野はオススメですよ。
【高収入】訪問リハビリの給料はなぜ高い?金欠のPTOTは在宅で働け
結論:PT1年目で仕事を辞めたいと思うのは、普通のこと。
理学療法士として働きはじめて、
[st-kaiwa-2442]なんかこの職場合わない…[/st-kaiwa-2442]
[st-kaiwa-2442]夢見ていた仕事内容とかけ離れている…[/st-kaiwa-2442]
と感じて、辞めたくなるのはごく普通のことです。
なかには理学療法士自体を辞めたい!と感じる人もいますが、職場へのストレスが強いだけかもしれません。
人当たりのよいのんびりした職場で、単位と書類に追われない職場だと、メンタル的にも余裕が持てますよ。
[st-kaiwa-2451]でも、そんな職場ってどうやって見つけるの?[/st-kaiwa-2451]
[st-kaiwa-2451]私1年目だし、すぐに転職するのはちょっと勇気がいる…[/st-kaiwa-2451]
と思われますが、難しいことではありませんよ。
たとえば転職をサポートしてくれる「転職エージェント」を利用すれば、あなたの代わりに求人を探してくれます。
・1年目でも歓迎してくれる。
・新人教育が整っている。
・年収を100万上げたい。
・風通しが良くて、アットホームな職場がいい。
・残業がない職場で働きたい。
こんな要望をエージェントに伝えると、2~3日の間に候補となる求人を探してくれるので、非常にラクチン。
もちろん自分の希望を全て満たすような求人は中々見つかりませんが、相手も転職のプロ。
時間をかけることで、あなたの無茶な要望にも対応してくれますよ。
たとえ今すぐ転職する気がなくても、とりあえず求人サイトに登録しておくことをオススメします。
というのも、今回の記事のテーマのように、「1年目から仕事がつらい」「辞めたい」というような状態が続くと、なにも行動が起こせなくなります。
本当にうつみたいになるんですよね。
「人間関係の悩み」「先輩や上司からの圧力」「家族の期待」など、いろいろ悩みを抱えすぎてしまうと、現状のことでいっぱいになります。
[st-kaiwa-2442]これからのこと?次の職場?そんなの考えらんないよ…[/st-kaiwa-2442]
こんな状態になる前に、求人サイトに登録しておくことで心の支えになりますよ。
良い求人が見つかれば、今の職場にこだわる必要がありません。
逃げ道を作っておくだけ、ストレスがグッと減り、頭の中が病院のことだらけ…なんてことがなくなりますよ。
ぜひPT1年目でも「転職」も候補にしてみましょう。
今行動できないと、このままずっと悩み続けるだけ。今の自分を変えられるのは、自分の行動だけですよ。
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