社会人として働いて生きていく中で、当たり前ながら「自分の給料」がいくらなのかというのは一番大切なところ。
仲間うちで給料の話をしながら、相手のことがうらやましくなる経験って誰にでもあると思います。
そんな中で、いまあなたが飲食店に勤務し、毎日長時間の労働を強いられ、休日も月に4回前後ながら手取りが「15万円」という現状ならどう思いますか?
かなり厳しいですよね…。
しかし、これを読んでいるあなたは、きっとそういう現状の毎日を過ごしているのではないでしょうか?
正直、私も20代のころにそういった給料内容のところで働いていた経験がありますので、そのキツさや苦しさが痛いほど分かります。
そんな中、この先飲食店で働いていくことが正しいのかどうかを色々な角度から検証していきますのでどうぞご覧になっていってください。
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飲食店の給料が低い3つの理由は?「飲食業界で働く」ということを考えよう。
正社員になって喜んでいたのもつかの間、気づけば低賃金で働く毎日ですが、なぜ飲食店の正社員は給料が低いのか?
その理由を3つに分けてご説明いたします。
理由①採用条件が限りなく低い
まずあなたが正社員になりたいと思って、面接に行ったときのことを思い出してください。
一応スーツを着て、簡単な履歴書を持参して、飲食店舗のテーブル席などで面接を受けた方が大半かと思います。
ここに給料の低さの要因がすでに現れていますね。まずしっかりとした企業でそんなラフな採用面接などはありません。
履歴書も基本的なことだけを確認して、本人がどの程度の能力を持っているのか、把握していないまま採用まで持っていっているでしょう。
そんな飲食チェーン企業がほとんどですが、ふるいに掛けられていない分それはまあ給料が安くなりますよね。
普通の企業であれば、「何十倍」といった倍率の中から優秀な人材を探して、さらにそこから教育を施して、利益を生み出す正社員に仕立てていきます。
しかし、飲食の正社員というのはそういったことがまずありません。
手を掛けられていない分、自由かもしれませんが給料が安いわけです。つまり人材に投資していないからですね。
理由②替えがいくらでも沸いてくる人材環境
ほかの職種に比べて飲食店の正社員というのはまず昇給がほとんどありません。
10年働いても当初から3万円くらいしかアップしていない人が大半だと思います。
先ほど述べたとおり、採用条件が限りなく低いので募集をかければ、いくらでも新しい人材が面接に来ます。
そんな環境では昇給などまず無理ですよね。人材に会社にとっての優位性がありませんから。
同じ作業を月額15万円でやってくれる新人と10年働いているベテランも、飲食チェーン企業からしてみたら人材の大事さはさほど変わりません。
なんなら勤続年数が長くて、給料をアップさせないといけない人材はときにやっかいな存在でもあります。
正直そういった体質が現状の飲食チェーン企業には顕著に現れていますので、「いまはまだ15万円だけどこの先は…」と考えているのなら、その考えごと変えたほうが自分のためです。
理由③チェーン企業の売り上げのサイクルは一定
あなたが働いている飲食店を支えているのはお客様からの売り上げだけです。
それは毎日ある程度規則正しく入ってくるお金ですが、そのお金が爆発的に増える月ってありませんよね?
もちろん12月などは他の時期より売り上げが上がりますが、平常時の200%という売り上げを記録することはまずありえません。
そうすると、飲食チェーン企業の入金というのはある程度一定だということが分かりますね。
そこからあなたに払われる給料も一定額しか捻出できないというのは当たり前の話なのです。
現状の給料が手取り15万円なら、そこで働いている限り、その金額から爆発的に昇給するということはまずあり得ない。
この事実に気がづいた時、私は30代に差し掛かろうとしていて、かなり焦ったことを覚えています。
一般的な正社員の給料の平均は25万円だけど、あなたはどうですか?
現在、日本の平均年収は400万円前後です。
これをボーナスなどを引いて計算してみると、月の給料は25万円あたりが平均値となりますね。
厚生年金などが差し引かれて手取りで20万円といったところでしょうか。
あなたがいま15万円の手取りで生活しているとなると、5万円の差はかなり大きいですよね。
[st-kaiwa7]あと給料が5万円高ければなぁ…[/st-kaiwa7]
と当時、365日常に考えていました。
飲食店ではボーナスが出ないのが一般的
年収で大きな割合を占めるのがボーナス。
しかし、飲食チェーン企業の正社員でボーナスが月の3か月分ちゃんと出ている人など、皆無に等しいと思います。
もちろん本社勤務で部長職などに就いている方であれば貰っているかと思いますが、末端の社員でボーナスが充分に貰えるというところは少ないのが現状です。
なぜボーナスが出ないのかというと、先ほど述べたとおり「売り上げのサイクルが一定」だからです。
他の企業であれば大きなプロジェクトや仕事が成功して多額の入金がある月というものが存在しますが、飲食店ではそれが望めません。
このことからもボーナスが出ない理由と、この先には出るかもしれないという希望があまりにも薄いことが分かっていただけるのではないでしょうか。
正直、本社勤務になるまでの10年間は寸志として数万円もらえればまだ良いほうですね。
そんな労働環境で人材を正社員として扱っている企業は飲食チェーン店くらいだと思います。
手取り15万で出来る生活の限界。人としての最低限の生活ってなんだろう。
さて、そんな頑張って得た15万円でどんな生活を送れているのか…。
私も経験がありましたので、かなりリアルに想像できます。
食事は賄いで最低限を確保し、娯楽費にはほとんど回せていないという現実ですよね。
○一人暮らしはできる?できない?
正直、現在実家暮らしであればなんとか生活は出来ているかと思いますが、15万円の手取りでは確実に一人暮らしは出来ません。
もちろん不可能ではありませんが、貧乏苦学生と変わらないシビアな生活が待っていると思います。
仮に家賃が5万円という格安物件を発見したとして、
- 家賃5万円
- 携帯1万円
- インフラ(ガス水道電気代)1万円
- 食費3万円
- 雑費(洗剤など生活必需品)2万円
- 合計12万円。
といった形になります。
お小遣いは3万円確保されましたが、病院などの急な出費に対応するにはかなり心もとないですよね。
しかも、全てギリギリまで設定した金額なので本来はこれよりお金がかかります。
そうなればお小遣いはほぼなく、娯楽費はゼロ。
ストレスフルな働き方に身体を壊してしまう危険性が高く、まったくおすすめ出来ません。
○結婚は難しいかもれない。
上記で提示した金額に養育費や子供の教育費を入れるスペースは…、はっきり言ってありませんよね。
共働きがマストの状態がずっと続くことが予想されますし、なにより奥さんが妊娠したら世帯収入が一気に下がります。
そんな状況ではなかなか子供を育てるというのも厳しいですから、結婚が出来る環境とは言い難いですね。
突然の出費…、こんな時はどうする?
具体例としては自分自身の病気などで急に出費が発生したときにかなり対応が難しいです。
さらには友人の結婚式などでご祝儀を包むことも厳しくて、みじめな思いをすることもあるかと思います。
そうしたときには他人からお金を借りることになりますが、やはり人からお金を借りるという行為はかなり恥ずかしいことです。
20代ならギリギリ許されますが、30代では社会性や人間性を疑われかねませんので注意が必要です。
私も若い頃に何度かお金を借りた経験がありますが、申し訳なさとみじめさで涙が出る思いでした。
現状そういった環境で働いているあなたには今後同じ思いをして欲しくありません。
やはり、お金の余裕は人生の余裕です。
それがなくては貴重なプライベートの時間を楽しむことも出来ませんし、生きている意味も分からなくなってしまいます。
現在、飲食店の正社員として厳しい労働環境と給料事情を持っている方には、新しい働き方を見つけてもらいたいなと過去の自分を振り返りながら感じています。
手取り15万から手取り25万へ給料アップできました。
今から6年ほど前までは、飲食業(某レストランの正社員)として働いてました。
月の労働時間は300時間を越え、いつぶっ倒れてもおかしくない状況でした。
[st-kaiwa7]ああ、自分の生活ってなんだろう、自分ってなにが楽しくて生きているんだろう。[/st-kaiwa7]
そんな毎日を送っていて、まさに生きているけど、死んだような毎日を送っていました。
最終的には、過労で体を壊して、入院。仕事も自主退職となりました。
[st-kaiwa7]お金ないしどうしよう、飲食業で数年やってきたけど、正直スキルもなんにもない。[/st-kaiwa7]
と考えて、求人誌を見ては、部屋で引き込るような生活をしていました。
半年ほど引きこもりましたが、結果的には、別の業界(事務関係)の転職に成功し、当時と比べて、10万円ほど収入をアップできています。
正直、飲食業界で社会人としての経験もスキルもなく、引きこもりの経験もあった私が、転職を成功できたのは、かなり運が良かったと思います。
それ以上に、転職エージェントが力が大きかったです。
転職エージェントは、転職をする際に担当サポートがつき、求人の情報の提供や、面接や履歴書のテクニックなどを教えてくれるサービスなんです。
転職活動中に、
[st-kaiwa7]転職って面倒だな…。自分なんか社会に必要とされていないし、技術や才能もない。[/st-kaiwa7]
[st-kaiwa7]部屋で引きこもって、布団でくるまっていたい。[/st-kaiwa7]
と思ったこともありましたが、さすが転職のプロ。
自分の悩みや転職の面倒さ、愚痴などを親身になって聞いてもらえました。
さらには、「あなたにはこういう仕事が向いていますよ」というように、私にあった求人も提供してくれました。
こういったエージェントのサポートのおかで、今の仕事と巡りあうことができました。
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