リハビリ医療系コラム

【高収入】訪問リハビリの給料はなぜ高い?金欠のPTOTは在宅で働け

リハビリ

「訪問リハビリの給料が高いらしい…!」

そんな話を聞いたことがありませんか?

訪問リハビリは、大変とか、移動がしんどいという話をよく聞きますよね。

でも、リハビリ業界では給料が良い分野として、一度は話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

実際、病院の給料と、訪問リハビリの給料を比べると、大きな違いがあります。

例えば、訪問リハビリの場合、「年間休日数120日、月収40万~」といった好待遇の求人もあるくらいです。

病院の場合だと、経験が浅いうちはこんなに高い給料はまずもらえないです。

私も5年間病院に勤めていましたが、1~3年目は、手取り20万を切るような状況でした。

当時から「訪問リハビリは給料35万くらいもらえる」とか「年収500万も目指せるよ!」という話も聞き、かなり興味はあったんですよね。

一人暮らしをしていく上では、手取り20万円でも、なんとかやっていけます。

それでも、昇給の低さ、手取りの低さから、将来に対する漠然とした不安がありました。

[st-kaiwa8]手取り20万の内訳としては、家賃8万(都内に住んでいました)、光熱費などもろ込みで4万、食費で4万、奨学金が2万。さて残るのは2万。[/st-kaiwa8]

[st-kaiwa8]2万じゃなにもできんわ…。貯金もたまらんわ…![/st-kaiwa8]

と、当時の給料にはかなり不満がありました。

他にも、看護師といった他のコメディカルの仕事であれば、手当など含めてリハビリ職よりも多くのお金をもらっている現状があり、ちょっとした劣等感を抱えていたのも事実です。

さて、現在は訪問看護ステーションで働き、3年目になります。

今回は、訪問リハビリのお給料事情や、私が感じる訪問リハビリの魅力についてお話していきます。

訪問リハビリの給料が高い理由は

訪問リハビリの給料がなぜ高いのか。

一言で言ってしまえば、需要があるからです。

私は理学療法士の養成校を卒業した後、まず病院で働きました。

学校を卒業した後、病院から働き始める人は多いのではないでしょうか。

しかし、病院の数は年々減ってきています。


(参考:医療施設調査・病院報告(結果の概要))

病院の数が減っている一方で、病院で働くPT、OT、STはとても多く、まだまだ在宅での需要に対応できていない、という現状があります。

詳しく訪問リハビリの給料が高い理由をまとめると、以下の4点が挙げられます。

  • 需要が多い
  • 単価が高い
  • コストパフォーマンスが良い
  • インセンティブが大きい

それぞれ詳しく見ていきましょう!

訪問リハビリは需要に対して供給が足りていない

先ほども話したように、病院でのリハビリの需要が減りつつ、在宅でのリハビリのニーズが高まっています。

しかし、在宅や訪問分野でのリハビリは、まだ需要に対応できていない部分があります。

つまり、やろうとしている人がそんなに多くない、とも言えます。

なぜやろうとしている人が少ないのか、人が集まらないのか、という理由は、

  • 移動が大変(職場によって車移動で免許が必要)
  • 自転車移動の場合は、天気に左右される。
  • 一人で全部行う、というのはちょっと怖いし、不安が強い。

といった理由があります。

私も訪問リハビリを始めた当初は、「一人で全部やるって怖いなー訪問先でなにかあったらどうするんだろう…」という不安がありました。

訪問リハビリ未経験であれば、まずはじめに先輩と付き添います。

最近では、新入社員でも訪問リハビリ歓迎!というような、手厚いマニュアルを作っている事業所もあります。

訪問リハビリはなにかと不安がつきものですが、誰でも初めは未経験なので、働いてくうちに、不安も解消していきますよー!

訪問リハビリは単価が高い

訪問リハビリは単価が高い点が特徴です。

病院であれば、1単位20分を積み重ねることで、利益を出していきますが、訪問リハビリの場合は、1件いくら、という計算になりますね。

利用者さんによっては、医療保険を使うか、介護保険を使うか、また短期集中リハビリテーション加算といった「加算」によって、利益は変わってきます。

これら加算により、1件の収益が1万円以上になることも多く、病院のような設備費などもかかるわけではないので、セラピストへの還元率も大きいんですね。

求人表の多くは、1件4000円から~、といったように、時給換算ではなく、1件当たりのお金を載せていることが多いですね。

訪問リハビリはコストパフォーマンスが良い

コスパの良さという点では、訪問リハビリは大きな力を発揮します。

病院であれば、リハビリ室の設備費や場所代、またトレッドミルやエルゴメーター、物理療法の機材を整える必要があります。

しかし、訪問リハビリは、セラピストが直接、利用者の家に行き、その場でアプローチをしますよね。

病院でかかるような設備投資、設備の管理はほとんどかからない、という点が大きな強みになります。

訪問リハビリの魅力はインセンティブ

訪問リハビリの求人などを見ていると、インセンティブを設定していることが多いです。

インセンティブとは簡単に言えば、出来高制のことです。

セラピストが頑張れば頑張るほど、給料が増えるよ!というシステムです。

例えば、

  • 基本給35万
  • 月80時間を超えた訪問より1件(1時間)の4000円の給付

というように設定している事業所があります。

この職場で、月に90時間働いた場合、超過分は10時間なので、1件4000円×10時間=40000円のインセンティブが貰える計算になります。

病院で働いてると、いくら頑張っても、給料が大きく伸びることはまずないですよね。

でも、自分の頑張りによって、給料を伸ばせるチャンスがあるのは、訪問リハビリの魅力ですね~!

病院にいても、まず残業代なんて出ない。ましてや、頑張れば頑張った分だけ、給料が上がるなんてことはないですよね…。

ちなみに、病院で働いていた時は、手取り20万ほどでしたが、訪問リハビリに移ってからは、手取り33万ほどに上がりました。

お金が増えると、欲しかった参考書も買えて、プライベートも充実できるので、仕事のモチベーションも上がりましたね~!

理学療法士の平均年収は約471万!

比較的、給料が高い訪問リハビリですが、業界全体の給料はどうなのか。

理学療法士で言えば、平均年収は471万円というデータがあります。

対して日本人の平均給料は、平成28年度では、421.6万というデータがあります。
(参考:平成28年分民間給与実態統計調査結果について)

あれ、そんなに理学療法士の給料って悪くないんじゃないかな…と思うかもしれません。

しかし、日本人の男性の平均年収の場合、521.1万というデータがあり、男性理学療法士のあなたは、他の日本人男性と比べて、圧倒的に負けているという事実があります。

どうでしょう?

この記事を見ている男性のみなさん、どうですか?

悔しくないですか?

私は、この事実を知った時はめっちゃ悔しかったです。それこそ、なんで自分は理学療法に興味を持ったんだー!というくらい、悔しかったです。

もちろんPTやリハビリの仕事は楽しいです。患者さんから「君のおかげでここまで頑張れたのよ!ありがとうね!」なんて言われるとたまらんです。

救急で病院に運ばれてきて、初めは平行棒も1往復できなかった人が、杖使って歩いて帰れるようになった時には、ちょっと感極まってしまうことも…。

そんな私たちの仕事が、日本人の平均的な給料より低いとなると、「自分の仕事ってそんなに価値がないのかな」なんて思ってしまいます。

理学療法士やリハビリの給料は今後も大きく上がることはないと言われています。

今後も今のままの給料となると、ぞっとしますよね。

生涯年収で圧倒的に差ができますし、自分の人生のQOLを高めることはできないと思います。

なぜなら、60歳で定年することを考えると、安月給で働けば働くほど損をするからです。

例えば、20歳から60歳まで同じ職場で20万の給料で働いた場合、

240万×40年=9600万円(※月20万×12ヵ月=年収120万の計算です)

対して、20歳から30歳まで月給20万で働き、30歳から60歳までは30万で働いたとします。

120万×10年+360万×30年=12000万円

となり、2400万になります。

え、これくらい普通でしょ?なにを分かりきったこと言っているの…?

と思われるかもしれません。

ただ、

  • 同じで職場で働き続けて、昇給するのは難しい。
  • 診療報酬の改定で、今後もリハビリ業界全体の給料アップは難しい。
  • 体を使う仕事だし、まず60歳まで働けれるのか?

ということを考えると、低い給料で働くほど損をすると思いませんか?

まだまだ体力がある20代、30代から将来のことを考えて、積極的に収入を上げていかないと、理学療法士として「最低限の生活」すら難しくなってしまいます。

経験とスキルを積めば給料なんて上がるでしょ…

なんて、自分の給料を他人任せにしているのですか?

歳は食っているのに、給料を上がる見込みもない。

加えて、自分の手元にもお金がないという状況では、もう社会的に「詰み」の状態ですよ。

看護師の平均年収は約525万。

理学療法士の給料は、平均年収471万というお話をしました。

他のコメディカルでいうと、看護師さんは平均年収525万です。約50万円も多いです( ゚Д゚)

もちろん職場によりますし、夜勤の有無によっても変わります。

でも、これだけ差をつけられてしまうと悲しくなってしまいますよね…。

他のコメディカルの職業と比べてみるとどうでしょう。

リハビリ職は圧倒的に負けていますね…。

他の医療職と比べてもやはり給料が低いのは事実です。私も含めて、あなたの給料は低いのです。

訪問リハビリの仕事の内容、また魅力とは?

ここまでリハビリ職の給料は低い、と断言してきた私ですが、正直、職場によりけりだと思っています。

というのも、私自身、総合病院で急性期のリハビリに関わっていた時は、手取りで20万ほどでした。

しかし、3年前までに、訪問看護ステーションに転職してからは、手取り33万ほどに上がりました。

幸い、ボーナスも以前の病院勤めと同様に、年に4ヵ月分でる職場でした。

収入は上がったけど、その分仕事もつらくなったんじゃない?

と聞かれることもありますが、そんなこともないです。

ここで簡単に私が実際に訪問リハビリで働いている一日の流れをまとめてみました。

①8:00 起床、準備
②8:30 出社、朝礼や一日の利用者さんの確認。情報共有など。
③9:00 出発。原付バイクで移動しています。
④9:20 リハビリ1件目
⑤10:25 リハビリ終了、移動~
⑥10:40 リハビリ2件目
⑦11:45 リハビリ終了、お昼休憩!
⑧12:50 お昼終わり、移動~
⑨13:00 リハビリ3件目
⑩14:05 リハビリ終了、移動~
⑪14:20 リハビリ4件目
⑫15:30 リハビリ終了、移動~
⑬15:45 リハビリ5件目
⑭16:50 リハビリ終了、ステーションへ帰るよ!
⑮17:10 上司に仕事を報告。カルテの記録や書類の作成。
⑯17:15 全体ミーティング!
⑰17:30 終礼、お疲れ様でした!

という流れです。

利用者さんにもよりますが、1回40分で行うこともあり、日によっては、6人くらい回ることがあります。

私の職場全体では、1日5~6件回ることが多く、また利用者さんも様々。

大腿骨頸部骨折の術後から自宅復帰した方や、脳卒中の利用者さんなど幅広いですね。

病院で働いていた時は、家に帰ることを1つのゴールに設定することが多かったです。

今では、利用者さんがどんなことをしたいのか、どんなリハビリをして欲しいのか、ということなどを、家族やケアマネージャーさんと相談して決めていますね。

正直、訪問リハビリはめちゃくちゃ楽しいです。

訪問リハビリのメリットとは?

訪問リハビリの魅力とはなのか、私なりに考えてみました。

考えることは無限大でリハビリは多種多様!家の生活も見れるよ!

病院で働いていた時は、もちろん病院の中での生活しか見ることができませんでした。

中には、

  • この人って家でどんな生活しているんだろう?
  • ちゃんと家に帰って大丈夫かな?

と疑問に思うこともありました。リハビリ職なら1度は経験があるはずです。

実際に訪問リハビリをやっていると、実際の家での生活を見ることができ、考えるべきポイントが多いんですよね。

利用者さんが「自転車を乗れるようになりたい!」と言えば、それにあった評価、訓練を考えます。

家にいてもちょっと臥床傾向だな…、という人は、廃用予防でリハビリをします。

カラオケの時に立って歌いたい!という利用者さんには、立位の耐久性や発声に必要な腹筋群も考えていきます。

こういったように、在宅でのリハビリの多様性はかなり広いんですよね。

病院ではまず考えなかったことが、在宅では無限に湧いてきます。それが楽しいですね!

訪問リハビリは給料が割高傾向!

病院の給料と比べると、訪問リハビリの給料は割高傾向になります。

上記でもお話したように、リハビリの単価が高い、コスパが良い、利益率が高い、などが要因ですね。

 

私自身、転職で10万円以上、月収を伸ばすことができました。

そのため、今の収入に満足いかない!という方にはオススメですね。

以外と移動が楽しい。

意外と利用者さんの家から、次の訪問先に移動する時間が楽しいことが多いです。

病院で働いていた時、

今日はすごい天気いいなー!なのに、ずっと病院の中は退屈だな~…

と思っていました。こんな風に思ったことありませんか?

訪問リハビリでは、自転車や原付バイクで移動することもあります。

天気の良いに移動するのは、なんとなく気分が良いですよ!

特に梅雨が明けた7月頃の仕事は、いつもよりちょっとテンションが高いです(笑)

訪問リハビリのデメリット

続いてデメリットです。

良いことがばかりではないんです!

自転車移動はくそ大変。

職場によっては、自転車移動の勤務先もあります(私の職場は原付バイク)

私の友人の話では、雨が降った日や雪の日はかなり大変で、レインコートとブーツは、かなり高価なものを買ったそうです。

女性の方であれば、日差しも気になることが多いため、日焼け止めは必須という話は、よく聞きます。

また、夏場に自転車で移動となると、自分が日射病になることもあるため、より体調管理が求められますね。

私の友人で90kgを超えるPTがいますが、訪問リハビリ(自転車移動)を始めてから、一年間で15kg痩せていました。

利用者の家が汚れているとちょっと大変。

↑ 訪問した時に、家がめっちゃ散らかっていた時の私。

利用者さんの家に行くと、たまに

    • ゴミがすごい散らかっている
    • テレビの上のホコリがすごい
    • このパンツ何日前のもの?

ということがあります。

私は潔癖症ではないですし、自分の部屋も結構ちらかっているので、どうってことないのですが、気になる人は気にすると思います。

掃除は体力を使いますし、足腰が弱い人、目が不自由な利用者さんも多いのです。

なので、部屋が散らかっていても、まぁしょうがないか~くらいに、私は考えています。

あまり散らかって汚いようだったら、

  • マスクをする
  • 靴下を二重に履く
  • 上着を着る

ということで対応できます。

私は、いざという時のために、ゴム手袋、マスク、薄手の上着は持ち歩いていますね。

汚いところは絶対に無理!潔癖だもの!という人はしっかり考えてみましょう。

 

訪問リハビリに必要なものってなんだろう?

訪問リハビリは、直接利用者さんの家にいくので、不安も多いです。

その分得ることも多く、やりがいもあります(給料も良いですしね)

訪問リハビリを3年間やっていて、特に必要だなーと感じたのは以下の5点。

  • リスク管理能力
  • 観察力
  • 判断力
  • 柔軟性
  • コミュニケーション能力

この中でも、柔軟性は特に重要だと思いました。

病院で働いていると、インシデントやよくある失敗も、なんとなく決まってきます。

しかし、訪問リハビリでは、多種多様な利用者さんに、無限大のリハビリ、ということで予測できないことが非常に多いです。

私はまだ経験したことがないですが、訪問をして訪ねたら、利用者さんが倒れていた、ということもあります。

こういった時にどう対応するのか、といった柔軟性や判断力も重要になります。

1対1で、しかも周りに頼れる人は誰もいない状況ですから、いざという時は、より迅速な判断と柔軟な対応が求められますね。

ただ、なにかあった時の緊急時の対応やマニュアルは、私の職場もありますし、他の職場でも用意されているところが多いです。

そのマニュアルに従えばある程度のことは解決できるので、不安に感じすぎる必要もないですよ(^^♪

訪問リハビリの将来性

訪問リハビリのメリットやデメリット、やりがいなどでまとめていきました。

訪問リハビリの今後の将来性、という面では、今後さらに需要が高まると思います。

というのも、これは2025年問題があるからです。

2025年問題ってなに?名前は聞いたことがあるんだけど…。

という人もいると思います。

2025年問題とは。

  • 日本の人口の20%が75歳以上の後期高齢者にあり、労働者の人口が少なること問題。
  • 病院不足や看護師、医療職の人手不足が予想されている。
  • 認知症患者が1200万人になる、と予測している人も。

この問題に対して、政府は、医療の場を病院から、在宅の分野へシフトする考えを示しています。

そのため、訪問リハビリの需要は今後ますます高まります。

在宅医療や訪問リハビリのニーズは今後高まる可能性が高いので、ずっと病院にしがみつくのではなく、時代の流れに合った動き方が必要になりますね。

また在宅医療のニーズが高まった時に、訪問リハビリを経験していれば、自分のキャリアとして武器になります。

今から訪問リハビリで働いていれば、2025年では、訪問リハの経験もそれなりのものになるでしょう。

経験の積み重ねることで、役職にも就けますし、さらにキャリアアップできる可能性を秘めています。

現状、訪問リハビリの利益率や単価の高さが継続していますが、最低でも後、2,3年は継続すると思います。

これは、診療報酬が2年に1度、介護・福祉サービスの報酬が3年に1度変わるためです。

リハビリの給料は診療報酬の影響もかなり受けていますが、2018年には、6年に1度のダブル改定の年でもありました。

次に診療報酬が変わるのは、2020年、また介護・福祉サービスの報酬の改定は、2021年です。

少なくとも次の改定までは、訪問リハビリの給料の高さは継続していくと思いますね。

スキルも身につけて、キャリアも積める、さらに給料も良い、という今の訪問リハビリ事情がいつまでも続くとは思えません。

そのため、今から、訪問リハビリで経験を積むことは、将来的に、自分のキャリアップにつながり、自分の武器になります。

私が転職を成功させたきっかけ

手取り20万の病院からから33万への訪問リハビリの世界に飛び込んだ私ですが、転職に成功できたきっかけがあります。

たまたま今の職場が求人を出していた、という運の良さが一番の要因ですね。

しかし、PT/OT人材バンクに登録していなかったら、今の職場とは巡り合えなかったと思います。

PT/OT人材バンクとは?

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